熊本市現代美術館のギャラリーIII+井手宣通記念ギャラリーでは、GIII vol. 118 「風を待たずに――村上慧、牛嶋均、坂口恭平の実践」が始まりました。
本展では、私たちが生きる状況について思考し続けている彼ら3人の作家の実践を紹介しています。

 

当館コレクションからは坂口恭平さんの《坂口自邸》を紹介。初日には、坂口さんものぞきに来てくれました!
村上慧さんは全7作品を会場全体にわたって展示。2014年から始めた家をせおって歩く《移住を生活する》からは、実際に村上さんがせおっている家、2017年8月に熊本で生活していた中で描かれたドローイング《Floor Plan Kumamoto》など、2014年から本展開催に至るまで、60点が展開されています。
村上さんのドローイングが続くギャラリーIIIでは、牛嶋均さんの《ジャングルグローブ》も展示しています。

 

GIII vol. 118 「風を待たずに――村上慧、牛嶋均、坂口恭平の実践
会期:2017年 8月30日(水)–11月12日(日)
会場:熊本市現代美術館 ギャラリーIII+井手宣通記念ギャラリー

| G3/井手記念室 | 04:17 PM | comments (x) | trackback (x) |

GIII vol. 118 「風を待たずに――村上慧、牛嶋均、坂口恭平の実践」の関連展示として、クシシュトフ・ヴォディチコの《ディスアーマー》に関するドキュメンタリー映像を追加展示しました。



GIII vol. 118 「風を待たずに――村上慧、牛嶋均、坂口恭平の実践」
会期:2017年 8月30日(水)–11月12日(日)
会場:熊本市現代美術館 ギャラリーIII+井手宣通記念ギャラリー

| G3/井手記念室 | 10:45 AM | comments (x) | trackback (x) |

8月14日より熊本市中央区南坪井の敷地を借りて自作の発泡スチロールの家を置き、そこで生活をしていた出品作家の村上さんは、8月29日からの展示作業に向けて、家を移動することになりました。

新聞記事などで村上さんの《移住を生活する》を知り、駆けつけてくれた方々にもサポートしてもらいながら、熊本市現代美術館へ移動開始。
約10分程度の距離ですが、途中、関東で知り合った方に偶然声をかけられるといった遭遇もありました。







最後はエスカレーターに乗り、地上からビル3階にある熊本市現代美術館へ移動し、搬入しました。



GIII vol. 118 「風を待たずに――村上慧、牛嶋均、坂口恭平の実践
会期:2017年 8月30日(水)–11月12日(日)
会場:熊本市現代美術館 ギャラリーIII+井手宣通記念ギャラリー

| G3/井手記念室 | 06:14 PM | comments (x) | trackback (x) |

出品作家の村上さんは、《移住を生活する》のほかに4点の映像作品も出品予定です。
そのうちの一つ《Watch and Forget》の制作を、熊本城二の丸芝生広場で行いました。
当日は青空が広がる快晴。熊本城周辺は、全日本中学校陸上競技選手権大会を控え、全国から来熊している選手や家族、外国人観光客などで賑わっていました。



《Watch and Forget》はこれまでにも世界の様々な場所で制作されているシリーズ。その場所にある建物などをホワイトボードに描き、描き終えたら真っ白に消すというプロセスを、コマ撮り撮影して編集した映像作品です。映像にはドローイング以外の物や音声も混ざり込み、村上さんが集中して描いている一方、周辺には様々な小さな出来事が起きては流れていく様子が伝わります。
今回は約90 x 190 cmの大きなホワイトボードに、熊本城二の丸芝生広場にある楠を描くことに。





写真を撮る観光客が行き交う中、村上さんはひたすら楠を自分の目で見て、手を動かしてなぞり、描いていきます。単体の建築物よりも自然の方が、動きもあり、非対称で、固有のものとして認識しにくく、安易にイメージとして定着しにくいように思えます。もしかすると《Watch and Forget》は、村上さんの体を通り抜けていくパフォーマンス作品とも言えるかもしれません。



炎天下、楠を5時間見続けて描き上げられたドローイングは、最終的にホワイトボードイレーザーのわずか数往復で真っ白に消されました。制作終了後に通りすがりの人から投げかけられた、「ええもん見させてもらいました!」という挨拶は、村上さんが楠を見続けたように、描き続けた村上さんを見た人の言葉に思えました。



村上慧《Watch and Forget》2017

GIII vol. 118 「風を待たずに――村上慧、牛嶋均、坂口恭平の実践」
会期:2017年 8月30日(水)–11月12日(日)
会場:熊本市現代美術館 ギャラリーIII+井手宣通記念ギャラリー

| G3/井手記念室 | 06:29 PM | comments (x) | trackback (x) |

8月14日から熊本市中央区南坪井にて《移住を生活する》を行っている出品作家の村上慧さん。訪れた場所で敷地を借りて自作の発泡スチロールの家を置かせてもらうと、その家は寝室となり、生活は街へと広がります。

私たちの生活に必要なインフラのうち、電気は欠かせないものです。今回村上さんが借りている更地には電気が通っていないため、協力者を探していたところ、ウエダ不動産事ム所の上田洋平さんから有限会社熊本建設の緒方雄一さんをご紹介していただくことに。お二人に村上さんの《移住を生活する》について話をしたところ、大変興味をもっていただき、ご厚意でソーラーパネルを貸していただけることになりました。





8月16日の朝、緒方さんを始め三人の熊本建設の方々が村上さんの《移住を生活する》の場所に、ソーラーパネルを設置しに来てくださいました。通常の仕事では広大な敷地にソーラーパネルを設置されていますが、今回は5枚のソーラーパネルとその土台まで設計した《移住を生活する》のための特別仕様。



電線が駆け巡る熊本市の中心部に位置しながら、完全に独立した電気のインフラを手に入れることで、村上さんにとっても《移住を生活する》に新たな視点がもたらされたようです。



村上慧《移住を生活する》2014–
期間:2017年 8月14日(月)–8月28日(月)頃
場所:熊本市中央区南坪井
協力:有限会社熊本建設、上田不動産事ム所、株式会社フジ企画

GIII vol. 118 「風を待たずに――村上慧、牛嶋均、坂口恭平の実践
会期:2017年 8月30日(水)–11月12日(日)
会場:熊本市現代美術館 ギャラリーIII+井手宣通記念ギャラリー

| G3/井手記念室 | 06:11 PM | comments (x) | trackback (x) |
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