「三沢厚彦 ANIMALS in 熊本」展の関連イベントとして、「スペシャル・ギャラリートーク」を開催しました。熊本市動植物園から獣医師の上野明日香さんをお招きし、当館学芸員の坂本顕子とペアになって、展覧会をご案内しました。



会場内の作品に合わせて、坂本学芸員からは素材や表現方法のお話を、上野さんからは、モチーフとなる動物の実際の生態について様々な話が紹介されました。
上野さんは動植物園にいる動物の写真を見せたり、実際のワニの皮などを触ってもらいながら、わかりやすく説明します。ウマグマの名前は馬のように走るところから名付けられたとか、ライオンのたてがみは敵から首を守るためという説があることや、象は相手の口に鼻を入れて会話をするなど、今まで知らなかった動物の習性を知るたびに、会場からは「おお〜」と声があがります。



印象的だったのは、アニマルズシリーズが実際の動物と共通する点と異なる点です。
たとえば、クマは鋭い爪や牙をもち、肩が発達しているため立ち上がって行動するのが得意。今回展示している作品たちも、立ち上がっていて、鋭い爪をもっています。一方、アニマルズシリーズはブルーやシルバーといった神秘的な目の色が特徴的ですが、実際にそういった目の動物はいないとのこと。

実際の動物の生態の話を聞きながらだと、さらに愛嬌が増して見えたり、作品の独特な目の色が際立って見えたりと、普段のギャラリートークとまた違う見方の変化に、ご参加の皆さんも夢中になっていただけたようでした。

| 三沢厚彦展 | 11:00 AM | comments (x) | trackback (x) |