特撮研究所の三池敏夫さん(熊本出身)を講師に、「三池さんと特撮雲をつくってみよう!」を開催しました。参加者は中学生から70代までの幅広い世代の17名。
朝10時からのワークショップに、みなさんやる気満々で集われました。

最初に、特撮雲のひとつ、水槽雲のデモンストレーションを体験。
背景写真は天地逆さに水槽の外側にセット、水をいれた水槽に、2種の灰色の絵具を流し込むと、なんと噴煙が立つ様子が表現されました!ほんの一瞬でしたが、驚きと感動の声があがりました。




ワークショップでは、3グループに分かれて、雲海(2セット)とキノコ雲を作成。



キノコ雲は、塩ビの半球にLED電球を仕込んで、熱がこもらないように工夫。
両面テープを外側にまんべんなくはりつけて、手のひらサイズに成型した綿の雲をはりつけていきます。



雲海は、5列の雲を、奥から手前まで高さのグラデーションをつけて表現。





雲の表現は三池さんがわざわざ飛行機からの雲の写真を「見本にしてね」とご用意くださり、また、「雲らしく」みえる造形表現を細やかに指導してくださいました。
表情をつける道具はなんとヘアムース(ハード)です。

雲の準備ができたらいよいよ撮影。
キノコ雲は、別にLEDライトを3種ほど急きょ三池さんがご用意くださり、照明。
「特撮は照明がとても重要なんです」とのお言葉と、無駄のまったくない動きで速やかにセット。



カメラレンズを通してみたところ、驚きのリアリティが出現しました。

雲海は手前の2列をそれぞれスピードを変えて動かしながらの撮影。
2列の雲の列が動くことで、カメラが前進しているかのような動きが映し出されました!
みなさんからは大歓声。



雲海には、追加でこれまた三池さんがご持参してくださいましたミニチュアの飛行機を
ピアノ線でつるして、部分的に照明を細やかに当てながら撮影。
雲の上を飛行機が飛ぶ特撮シーンが出現しました。


三池さんが時折発言されている「特撮はカメラレンズを通して完成するんです」の言葉を
深く深く実体験できるワークショップでした。

ワークショップ終了後には、三池さん提供の画像から、様々な特撮の工夫を学びました。

大人向け(中学生以上)のワークショップは、実は当館での開催は久しぶり。
今回のワークショップを実施して、こんなに喜んでいただけるんだ…!と気づく機会をいただきました。今後の取り組みに反映したいと思います。



| 特撮博物館展 | 10:00 AM | comments (x) | trackback (x) |