「ジブリの立体建造物展」の関連イベントとして、連続シリーズトーク「熊本の建物のこれから」がスタートしました。
熊本のまちの建物に目を向け、その未来を考えていこうというこのシリーズ。
第一回は「熊本城のこれから」と題して、熊本城調査研究センターの網田龍生さんにお越しいただき、地震を受けた熊本城の現状と、これからの復旧計画についてお話しいただきました。



現在一般人は立ち入り不可能な区域も含め、数多くの写真を見ながら被害状況と対応状況をご紹介いただき、直接は目にすることができないお城の様子に、来場者の皆さんもじっと見入っていました。

余震によって崩落した石垣もあったというお話がありましたが、それぞれの石垣がどのくらい危険な状態であるかは判断が非常に困難であるとのこと。
また、文化財として保全することと、一般公開時の安全性を両立させることの難しさについても言及されました。

地震を受け多くの損傷が発生しましたが、同時に、被災前にはわからなかった様々なことが目に見える状態にもなっています。
被災状況とそれへの対策・対応の現状を学ぶため、熊本城には他地域からも視察チームが頻繁に訪れているとのこと。
熊本城の今後の安全対策は、他地域の重要な参考事例となっていくようです。



これから20年後を目標に復旧を行っていく熊本城。
復興のシンボルとしての意味はもちろん、文化財の保全のあり方の面でも重要な意味をもつことになりそうです。

| ジブリの立体建造物展 | 06:00 PM | comments (x) | trackback (x) |