「ジブリの立体建造物展」の入場者数がついに15万人を突破しました!

15万人目のお客様は、熊本市内にお住まいの女性と姪っ子さんの仲良し二人組。
普段からジブリ作品が好きな姪っ子さんは、本展のチケットをサンタさんからのプレゼントでもらったそうです。

来場の記念にと贈られたトトロのぬいぐるみを、はにかみながら抱きしめている姿がとてもかわいらしいですね。

ジブリ展の会期は、1月9日(月・祝)までです。
みなさまのご来場をお待ちしています!

| ジブリの立体建造物展 | 05:00 PM | comments (x) | trackback (x) |

「ジブリの立体建造物展」関連イベントとして、「妄想会議 〜建物スペシャル〜」を開催しました。
あえて地に足を付けずに、自由な発想で熊本の未来を考えてみようというこの「妄想会議」。
今回は、展覧会の企画者・青木貴之さんと監修者・藤森照信さんを特別ゲストに迎え、ジブリ作品の世界をヒントに熊本の建物のこれからを考えました。


前半はパネラーからの妄想披露。
「ハウルの動く城」からヒントを得た「動く熊本城」や、まちの地下に「熊本市地下区」を作ってしまおうという構想など、さっそく奇想天外なアイデアが発表されました。

 
建築の中に植物を取り込むことを試みてきた藤森さんからは、ビルの上の緑化計画などが提案され、そこから人の生活と自然の関わり方にまで話は広がっていきました。
また、青木さんからは、「天空の城ラピュタ」のオープニングシーンなども参照しながら、「人は土からは逃げられない」という考え方が示されました。


後半は、会場の皆さんからの妄想をピックアップしながら、まちの未来について議論を行いました。
会場からは「地震のときには壁が外に倒れる、新しい構造の建物」や「必要なのは建物よりも大きな原っぱ!」など、発想を転換したユニークな提案が多数寄せられました。
また、パネラーの提案した保育園構想に刺激を受けて、「世代をつなぐ保育」といったコミュニティのあり方に関わるアイデアも発表されました。

地震によって、当たり前だと思っていた生活の前提が崩れてしまった現在。
しかしそんなときだからこそ、普段は意識もしていなかった自分たちの生き方そのものを根本から考え直し、新たな社会のあり方を構想できるのかもしれません。
今回生まれた大胆な発想の数々と、それを起点に交わされた議論から、そんなことを感じられた妄想会議でした。

| ジブリの立体建造物展 | 06:00 PM | comments (x) | trackback (x) |

 「ジブリの立体建造物展」の関連イベントとして、連続シリーズトーク「熊本の建物のこれから」第二回「城下町のこれから」を開催しました。
 熊本の城下町である新町(しんまち)と古町(ふるまち)の建物の魅力や、地震後の保存の取り組みについて、宮本茂史(新町古町町屋研究会)さん、長野聖二(新町古町町屋研究会)さん、吉野徹郎(新町古町復興プロジェクト事務局長)さんの3人よりお話をうかがいました。



 はじめに、長野さんから、街並みや町屋の建築についてのお話がありました。新町古町では、区画の変化はほぼなく、明治、大正、昭和とレイヤーが重なっていくようにできているという町のつくりから、町屋の定義や、平入りが基本といった新町・古町地区の建築的な特徴をお話しいただきました。加えて、改築でおしゃれに変わった町屋が活用されている例も紹介され、次世代につながる町屋の姿を知ることができました。



 続いて、宮本さんからは、新町古町町屋研究会のこれまでの活動をご紹介いただきました。ご自身も新町生まれで建設業を営むかたわら、2006年から活動をされています。
町屋の調査や所有者との交流に始まり、町屋のおそうじ体験といったイベントの開催や、空家の活用のアドバイス、市電の敷石の再利用まで、家屋の所有者や有志との充実した10年の歩みに驚かされました。宮本さんは「目標があってやるというより、頼まれたことに応えてきた感じ」とお話しされ、柔軟な姿勢が様々な活動につながっていく様子がうかがえました。



 最後に、吉野さんは、熊本地震後、避難生活を過ごすなかで発想したプロジェクト「おせっかいし隊」の活動をお話しされました。新町・古町を中心として活動しており、復興支援として家の片付けを手伝うだけではなく、補修できる部分などを伝えて、適切な処置ができるようサポートするなど、建物も人の気持ちも前向きにする活動を展開されていることがわかりました。

 身近でかつ伝統的な熊本の住まいに関する話題に、参加者のみなさんも聞き入っていました。

| ジブリの立体建造物展 | 02:00 PM | comments (x) | trackback (x) |

「ジブリの立体建造物展」の関連イベントとして、連続シリーズトーク「熊本の建物のこれから」がスタートしました。
熊本のまちの建物に目を向け、その未来を考えていこうというこのシリーズ。
第一回は「熊本城のこれから」と題して、熊本城調査研究センターの網田龍生さんにお越しいただき、地震を受けた熊本城の現状と、これからの復旧計画についてお話しいただきました。



現在一般人は立ち入り不可能な区域も含め、数多くの写真を見ながら被害状況と対応状況をご紹介いただき、直接は目にすることができないお城の様子に、来場者の皆さんもじっと見入っていました。

余震によって崩落した石垣もあったというお話がありましたが、それぞれの石垣がどのくらい危険な状態であるかは判断が非常に困難であるとのこと。
また、文化財として保全することと、一般公開時の安全性を両立させることの難しさについても言及されました。

地震を受け多くの損傷が発生しましたが、同時に、被災前にはわからなかった様々なことが目に見える状態にもなっています。
被災状況とそれへの対策・対応の現状を学ぶため、熊本城には他地域からも視察チームが頻繁に訪れているとのこと。
熊本城の今後の安全対策は、他地域の重要な参考事例となっていくようです。



これから20年後を目標に復旧を行っていく熊本城。
復興のシンボルとしての意味はもちろん、文化財の保全のあり方の面でも重要な意味をもつことになりそうです。

| ジブリの立体建造物展 | 06:00 PM | comments (x) | trackback (x) |

ジブリスペシャルレクチャーの第四弾として、スタジオジブリの撮影担当者・藪田順二さん(熊本出身)によるトークを開催しました。

前半では動画や写真も交えながら、スタジオジブリにおけるアニメーション制作プロセスや、撮影スタッフの役割をご紹介いただきました。
「撮影」という名の役職ながら、画面上のきらめきや透過のエフェクトなどまで手がけられるというお話は、多くの方には意外だったようです。



後半にはジブリの日常についてお話しいただきました。何気ない日常の記録やエピソードからも、ジブリの皆さんが普段から身の回りの風景や人の動きをよく観察していること、そして各担当の分野で常に向上心を持って研究を続けている様子が窺えました。

最後の質問コーナーでは、「お仕事をされていておもしろいと感じる瞬間は?」「カメラはどの会社のものが好きですか?」といった様々な質問を皆さんから受け付け、藪田さんはその一つ一つに丁寧にお答えされていました。



| ジブリの立体建造物展 | 05:00 PM | comments (x) | trackback (x) |
前の記事