只今ギャラリー・兇燃催中の『川内倫子展 川が私を受け入れてくれた』の出品作家 川内倫子さんによるトークイベントを当館ホームギャラリーにて行いました。

トークでは川内さんが手がけた作品集を軸に、これまでの作品を紹介されながら、作品の変遷を丁寧にお話しくださいました。



3冊同時に出版することとなった初期の作品集からは、「日常性」「はかなさ」「崇高さ」といった言葉があげられ、ご自身の写真に対する姿勢や撮影の時に大切にしていることにも触れられました。
また、作品集の編集にも力を入れられている川内さんは、見開きで2枚の写真を見せることで新たなイメージ・物語性を呼び起こすため、構成には特に気をつかわれたそうです。さらにこのことは現在展示中の《Illuminance》の映像作品にも繋がっているようで、今後の展開がいっそう期待されます。

他にも、《あめつち》の撮影に至るまでの神秘的な出来事についての話や、他者の思い出を元に撮影に臨んだ《川が私を受け入れてくれた》に至るまでの経緯などもお話しいただきました。
最後の質問コーナーでは、トークを楽しみにされていた多くの方からの質問にも丁寧にお答えいただき、盛況の中イベントを終えました。

川内さんは自身の作品について、「何かを押し付けることなく、自由に見て感じてもらいたい」とのこと。皆さんにも会場で、自分のためのゆるやかな時を過ごして頂けましたら幸いです。

| 川内倫子展 川が私を受け入れてくれた | 02:00 PM | comments (x) | trackback (x) |