熊本市現代美術館について

ご挨拶

現代美術は、現在私たちが生き、変化し続けるこの世界で作られたアートのすべてです。刻一刻と生み出される作品の中には、見慣れないアイディアや表現で驚かされるものがありますが、それらも私たちの時代の反映ととらえることができます。
熊本市現代美術館は、多様で豊かなアートの世界をしなやかにとらえ、伝統や歴史とのつながりの中で紹介していきたいと考えています。
現在、国際的にもアートの社会的意味が見直され、芸術文化全体の重要性が注目されています。アートは、街にインパクトと活力、そして変容する力を与え、今まで以上に私たちの生活と密着したものになっていくでしょう。
熊本市現代美術館は意欲的な展覧会企画により、馴染みのある作家や表現様式だけでなく、全く新しい色や形や光や音を、市民のみなさまが体験できる場でもあってほしいと願います。
アートは私たちの生活全般に深く関わり、人と人を繋ぐ連帯をもたらす力があります。私たちは美術館活動によって、住む街が少しでも豊かで魅力的になることに尽力します。街中にある熊本市現代美術館は、日々集まり散策する多くの人々の呼吸に合わせ、成長し、新たな展開を示していきたいと考えています。

基本方針

現代美術を中心とした美術館として、国内外の水準の高い企画展を開催するとともに、美術の調査研究や地域に根ざした教育普及活動を実施します。また市民をはじめとして、九州全域や全国から観客が訪れる開かれた美術館を目指しています。全国的に活躍する熊本および九州出身のアーティストの成果を紹介し、さらに地元を基盤として活躍するアーティストが生み出すすぐれた熊本の芸術文化を、国内外へ広く発信していきます。

  • アートの力を見せる -惹きつける、変える
    アートは人間が作ったものであり、その根源は、自分の考え方や生活など、ごく身近なものと不可分です。そして時に、人のアイデンティティの認識を変えるほどの刺激を与えます。 これらのアートを通して、市民が自分自身を変え、自分の生き方をも変えるチャンスとなるような展覧会事業を行います。
  • アートへの愛情を育てる、根づく土壌をつくる
    アートは自分と関係のない縁遠い存在ではなく、見る眼を開けばどこにでもあり、都市の隅々にまで遍在しています。市民が、アートの力を生活の中に取り込み、活用することによって、自らを豊かにし、自分たちが住む街の魅力に気づいていくような教育普及事業を展開します。
  • アートが人をつなぐ、アートで都市をデザインする
    アートには、人と人とを繋ぎ、連帯をもたらす力があります。そこから生み出される、美術、音楽、演劇のみならず、デザイン、ファッション、広告、宣伝、放送、映画などによって、都市は創造的になり、賑わい、更に新しいアートが活発に生み出される循環を作ります。市民の生活全般に深く関わるアートによって、選ばれる都市「くまもと」の再デザインを支援します。

沿革

2002年10月12日 熊本市現代美術館が開館する。
2002年3月 上通A地区市街地再開発ビル建築工事が竣工し、美術館部分が熊本市へ引き渡される。
2001年12月 「熊本市現代美術館条例」が制定され、美術館の管理運営を財団法人熊本市美術文化振興財団が行うこととなる。
2000年4月 熊本市企画調整局(現企画財政局)内に「美術館設立準備室」が設置される。
2000年1月 美術館が建設される、上通A地区市街地再開発ビル建設工事起工式が行われる。
1999年3月 熊本市美術館建設検討委員会より最終答申書「熊本市美術館の目指すべき構想について」が提出される。
1998年7月 熊本市美術館建設検討委員会より美術館の建設構想を示した中間答申書が提出される。
1997年9月 美術館建設の基本的考え方及び機能・活動等を検討するため「熊本市美術館建設検討委員会」が発足する。
1997年4月 熊本市企画調整局企画広報部文化振興課(当時)内に美術館建設プロジェクトが設置される。
1997年3月 熊本市議会にて上通A地区第1種市街地再開発事業に参画し、美術館を建設することを表明する。
1993年6月 井手宣通画伯のご遺族から熊本市へ、同氏の主要な作品が寄贈されたことを発端として美術館建設計画が始まる。
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