「ジブリの立体建造物展」関連イベントとして、「妄想会議 〜建物スペシャル〜」を開催しました。
あえて地に足を付けずに、自由な発想で熊本の未来を考えてみようというこの「妄想会議」。
今回は、展覧会の企画者・青木貴之さんと監修者・藤森照信さんを特別ゲストに迎え、ジブリ作品の世界をヒントに熊本の建物のこれからを考えました。


前半はパネラーからの妄想披露。
「ハウルの動く城」からヒントを得た「動く熊本城」や、まちの地下に「熊本市地下区」を作ってしまおうという構想など、さっそく奇想天外なアイデアが発表されました。

 
建築の中に植物を取り込むことを試みてきた藤森さんからは、ビルの上の緑化計画などが提案され、そこから人の生活と自然の関わり方にまで話は広がっていきました。
また、青木さんからは、「天空の城ラピュタ」のオープニングシーンなども参照しながら、「人は土からは逃げられない」という考え方が示されました。


後半は、会場の皆さんからの妄想をピックアップしながら、まちの未来について議論を行いました。
会場からは「地震のときには壁が外に倒れる、新しい構造の建物」や「必要なのは建物よりも大きな原っぱ!」など、発想を転換したユニークな提案が多数寄せられました。
また、パネラーの提案した保育園構想に刺激を受けて、「世代をつなぐ保育」といったコミュニティのあり方に関わるアイデアも発表されました。

地震によって、当たり前だと思っていた生活の前提が崩れてしまった現在。
しかしそんなときだからこそ、普段は意識もしていなかった自分たちの生き方そのものを根本から考え直し、新たな社会のあり方を構想できるのかもしれません。
今回生まれた大胆な発想の数々と、それを起点に交わされた議論から、そんなことを感じられた妄想会議でした。

| ジブリの立体建造物展 | 06:00 PM | comments (x) | trackback (x) |