出品作家の牛嶋さんは、「戦車からリヤカーへ」というように、作品をトランスフォームする「人智の研究」シリーズも制作していますが、本展の出品作品は、かつて牛嶋さんの工場で製造したと考えられる廃棄された遊具3点を連結したもの。
会期終盤の11月11日、3点のうち2点を解体して美術館の外へ持ち出し、上通商店街を転がして、商店街の一角に2日間限定のサテライト会場を出現させました。







この場所は、2017年8月に坂口恭平さんが「モバイル計画in上通」を実施した場所でもあります。
店が立ち並ぶアーケード街の中に、突如「ポカン」と出現した、牛嶋さんと坂口さんの作品が同居する不思議な空き地に、行き交う多くの人がぶらりと立ち寄りました。美術館と公園に共通するパブリックスペースが一時的に生まれました。



【来場人数:146人】

GIII vol. 118「風を待たずに――村上慧、牛嶋均、坂口恭平の実践」サテライト会場
会期:2017年 11月11日(土)11:30–17:00、11月12日(日)10:00–17:00
会場:オモケンパーク(熊本市中央区上通7-11)

GIII vol. 118 「風を待たずに――村上慧、牛嶋均、坂口恭平の実践
会期:2017年 8月30日(水)–11月12日(日)
会場:熊本市現代美術館 ギャラリーIII+井手宣通記念ギャラリー

| G3/井手記念室 | 06:14 PM | comments (x) | trackback (x) |

誉のくまもと展関連イベントとして、出品作家である画家・版画家の秀島由己男さんによるアーティストトーク「『春の城』挿絵を語る」を開催しました。

「春の城」シリーズは、石牟礼道子さんの新聞小説「春の城」の挿絵として制作された約310点の作品群です。ひとつひとつのクオリティにこだわったという作家の言葉の通り、新聞小説の挿絵としては他に例を見ないことですが、作品群から6シリーズの版画セットが発行されています。
本展では、、《春の城−扉》とともに、日本美術競売衄任痢嵜仰の告白」「献身」「殉教」「死と復活」(すべて作家蔵)を展示替えを行いながら、全点展示いたしました。

今回は、制作秘話として、《春の城−扉》が、石牟礼さんと一緒に事前取材に行った時の夕方の海の景色をもとにしていること、天草に行った印象や船の質感を大切にしたことなどたくさんのことを初めてお話いただきました。

また、登場人物の描写についても、リアリティの追求として、友人や知人をモデルとしたこと。作品の表現については、心のなかに長く温めていたイメージは作品として上質なものとなったなど、制作姿勢についてもお話いただきました。

作品には、殉教などの残酷なシーンもあるため、作家として、死だけを表現するのは可哀想なので、美しさを心がけ、幻想的な風景を背景に、などとの人間味あふれる発言もありました。

実物の作品を前に、作家の表現の創意をお聞きする、大変貴重な機会となりました。

| 誉のくまもと展 | 05:09 PM | comments (x) | trackback (x) |