井上雄彦 最後のマンガ展 重版〈熊本版〉、連続講演会の第4回目は、「井上雄彦と「最後のマンガ展」を語る」というタイトルで、詩人の伊藤比呂美さんにご講演いただきました。
伊藤さんは、熊本で深く愛されている詩人であり、井上さんとの対談「漫画がはじまる」もひろく知られており、会場は即座に満員となりました。

会場の建築構造上、どうしても収容人数に限界があり、入場を御断りした方もたくさんいらっしゃいました。本当に申し訳ございませんでした。

講演は、伊藤さんの「漫画にはうらみつらみがあるんです」や、「漫画には止められなくなるアブナイ物質がはいっていると思うのです」などの名言が、会場内の爆笑を誘いながら、長年のマンガ読みとしての、そして詩人としての鋭い視点から、「スラムダンク」や、「バガボンド」、そして本展が読み解かれていきました。
『漫画がはじまる』で披露された、「大好きです」の比較解釈や、「「スラムダンク」の沢北って、胤舜よね」など、キャラクターの役割の対比検討など、それはそれは軽やかに、論が展開していきました。

質疑応答の時間においては、活発なディスカッションが展開され、次週お話いただく宮本大人さんも、来週にお話される予定だった最新の見解を紹介されるなど、非常にエキサイティングな場となりました。

講演会の全内容は、伊藤さんの加筆後(予定)、当館発行予定の報告書に再録されます。お楽しみに。

| 井上雄彦展 | 07:44 PM | comments (x) | trackback (x) |